ペイント日記

画像: 横浜美術館へ

横浜美術館へ

2015年05月27日

TV番組「アートシーン」で画家・石田尚志の作品展が「渦巻く光」と題して開催中と紹介されたのを偶然に観て、そのタイトルになんとなく惹かれて横浜美術館へ。

石田尚志の創作の根幹は「ドローイング・アニメーション」と表現され、彼の「動く絵」を説明するために代名詞化されている。 たとえ、その表現媒体が映像メディアであっても根底には「描くこと」「絵画」が彼の表現のベースである。

館内に入るなり正面に「海の壁ー生成する庭」。 正しく渦巻く波と海の実写がいきなり目に飛び込んできて、「動く絵」を実感した。 ここで4か月の滞在制作で完成した作品だそうで、とてつもなく壮観で、しばし その場を動けずに茫然と「海」を眺めてしまった。

絵画と映像を越境するアーティストは線描から、光、音、時、空間を混在させ人の五感を揺らす「動く絵」を誕生させる。 「絵巻」シリーズはそれを体現できる映像作品で「生成する絵画」に石田尚志自身の即興演奏の音楽までも紡ぎ出されている。 またしても、茫然と立ち尽くす。

なんとなく惹かれたのには訳があった。
石田尚志が画家としての自我を育んだ経験についてのインタビューの中に創作意欲のキーパーソンとなった画家の話が書かれてあったのだが、 幼少期に祖母から与えられた「安野光雄」の絵本、 小学生の頃、祖父に連れられて「E.C エッシャー」や「ダリ」の展覧会へ行った鮮明な記憶。 中学生になって美術の教科書に載っていたブリューゲルの「バベルの塔」に惹かれて自らも油彩画「バベルの塔」を描いたとの事。 
我が本箱にも安野光雄の絵本、E・C エッシャーとダリの図録本が並んでいる。
そして、一昨年にベルギーへ行った時にブリューゲルの「バベルの塔」の細部まで、とくと眺めて感嘆息をついてきた。。。呼応するなにかがあったようだ。
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